寿司のために生まれてきた女?
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一貫いくら?
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ある日、日頃お世話になっている方に
高級鮨店で握りをご馳走した夜のこと。
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値段の書いていないお店で、
今日はわたしが支払うと決めていました。
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感謝の気持ちを、きちんと形にしたくて。
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静かなカウンターで、
握りが一貫ずつ差し出されていきます。
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鮪、烏賊、小肌、車海老、雲丹、穴子——。
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どれもただ美味しい、だけじゃなくて、
温度やほどけ方、香りや余韻まで、
すべてがちょうどよく整えられていて。
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その隣には、シャンパーニュ。
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一口飲むたびに、
握りの余韻がすっと引き上げられて、
なんだか不思議なくらい綺麗に重なっていく時間でした。
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お会計のとき、ふと思ったんです。
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無粋ながら、
シャンパーニュもグラス一杯あたりに換算してみると、およそ7000円。
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平均すると、握りは一貫5000円ほど。
シャンパーニュもグラス一杯で7000円ほど。
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正直、気軽に手が出る金額ではないけれど...
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魚一切れと、グラス一杯。
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そう単純にとらえれば、高くも感じられます。
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でもあの一貫も、その一杯も、
“素材そのものの値段”だけではないのですよね。
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仕入れの目利きや、
寝かせの見極め、
包丁の入れ方、
握りの力加減、
出す順番や、会話の間合い。
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シャンパーニュにも、
畑や品種へのこだわり、時間をかけた熟成。
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そういう積み重ねの先にしか、
あの一皿は生まれないんだなって思いました。
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だからきっと、わたしが支払ったのは
“食材”じゃなくて、そこに込められた時間や技術、
そして人の想いに対してだったんだと思います。
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鮨一貫、シャンパーニュ一杯。
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小さな世界の中に、
ちゃんと深い仕事が詰まっている。
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それってすごく素敵だなって、
改めて感じた夜でした?

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だからこそ私も、
限られた時間の中で、少しでも心地よく、楽しく過ごしてもらえるように。
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紳士様とちゃんと向き合って、
丁寧に重ねていきたいなって思っています?
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円(まどか)??